「私ってこんなにディズニーが好きなんだ!」40数年で改めて気づいたディズニー愛の深さ


子育て、料理、インテリアなど、公式トップブロガーの皆さんはそれぞれジャンルに属してさまざまな情報やご自身の気持ち・考えを発信しています。しかし、 なかにはジャンルのその先、一点集中でひとつのテーマに特化してブログを更新し続ける“偏愛”ブロガーの存在も。今回の特集ではそんな「○○が好きすぎる偏愛ブロガーたち」にフォーカスします。


第1回目は、国内外でかなり強者が多いディズニーファンにあって「好きすぎる」が突出し、いまや日本一のディズニーマスターとして有名な吉田よしかさんへのインタビューをお送りします。

吉田よしかさんのブログ「吉田さんちのディズニー日記」




ミッキーの挨拶を無言で…今まで見たことのないシンデレラ城前の光景



公式トップブロガー運営局(以下、運営局):すでにブログでたくさん共有いただいておりますが、改めまして。7月1日に再開した東京ディズニーランドはどんなようすでしたか?

再開当日の吉田さんご夫妻。あいにくの天候に加えてマスク着用ではあるけれど、再開のよろこびがしっかりと伝わってきます



吉田よしかさん(以下、よしかさん):再開当日のようすは私のブログでも書いていますし、テレビで報じられたりネットに書かれたりしているとおりで、皆さまもよくご存知だと思います。ですからここでは、私が実際に体感した“リアル”をお話しますね。


運営局:ぜひ!


よしかさん:7月1日は東京ディズニーランドへ足を運びました。再開初日に集まったゲストは、十何時間もの激しいチケット争奪戦を勝ち残ってきたり、1人数万円もするホテルに宿泊したり、心底「再開初日に東京ディズニーリゾートに行きたい」という気持ちが強い方が多かったように思います。だから、「パークに何かあってはならない」「ルールは守らなければならない」という緊張感がすごかったです。


開園45分後にミッキーマウスたちのご挨拶がシンデレラ城前で開催されたのですが、開催されているときもキャラクターの挨拶が終わって音楽が鳴りやんだあとも、みんな一様にはしゃいだり声を出したりすることなく、シーンとして拍手だけが響き渡る状態でした。今まで数多くパークを訪れていますが、こんな光景はさすがに初めてで。

ゲストの皆さんは、地面に貼られたソーシャルディスタンスのシール上に立ち、ミッキーたちの挨拶を無言で鑑賞していたそうです



運営局:静まりかえった東京ディズニーランドなんて想像できません…


よしかさん:再開当日、1万5000人という入場制限された人数のなかに「たまたまチケットが取れたからちょっと行ってみよう」という気持ちでいらっしゃった方は相当少なかったと思うので、素晴らしい団結力を感じました。


運営局:待ちわびたディズニーコアファンが集結した濃密な日だったのですね。


よしかさん:あと、当日パークを訪れていた方のなかには元キャストの方々をはじめ、ディズニー関連書籍を出されている専門家など、とにかくパーク内のそこかしこで知人に遭遇しました。ですから、あちこちで挨拶大会になりましたね。「あー!  ○○さんお久しぶりです!  お元気でしたか?」みたいな(笑)。


運営局:それだけディズニー愛が深い人たちが来ていたってことですね。さすがです。


よしかさん:7月3日は東京ディズニーシーへ行ったのですが、まだ再開初日と同じように入場できる人数がかなり制限されていたので、アトラクションはどれもほとんど待たずに楽しめました。普段、2~3時間待ちは当たり前の「ソアリン・ファンタスティック・フライト」でさえ最長45分待ち。実際には並んでから20分くらいで搭乗できたので、過去最短の待ち時間だったかと。


根強い人気の「トイ・ストーリー・マニア!」も待ち時間10分と書いてあったけどまったく待たずに入れたので、心の中で「信じられない」を連呼して通路を歩いてました。

ソアリン45分待ちは、ディズニーマスターの吉田さんも「驚愕するレベル」の待ち時間!



運営局:すごい! 夢のようですね。


よしかさん:ただ、7月1日の東京ディズニーランドに関してはアトラクションよりも、プライオリティーシーティングという入場予約のあるレストランに入るために相当並びました。この日は何より、久しぶりにパークに入ってレストランで新メニューを食べたい! という方が非常に多かったのではないかなと思います。新メニューのあるレストランに関してはどこも長蛇の列で、予約を取っていても一時間近く並ばないと店内に入れなかったです。

再開当日から3日間くらいは、アトラクションよりもレストランの待ち時間が長い印象だったそう



運営局:行けない期間が長かった分、想いが爆発したんでしょうね。


よしかさん:ゲストの方々の熱量と勢いを肌で感じました。


ただ、お土産に関しては「いくらでも買いたい」という気持ちはあるものの、製造工場のラインが止まっていたせいか、再開初日のショップはお菓子やグッズの種類が非常に少なかったです。イベントグッズは全て東京ディズニーリゾートショッピングアプリで販売しているので、みなさんアプリでお買い物をしていたのではないでしょうか。


7月15日あたりから新商品が並び始めてきたので、お買い物に関しては徐々に充実してきていると思います。

パーク内でのみ購入できるベビーグッズ。個数の制限もありショッピングアプリでの販売はおこっていないのだとか(7月18日時点)



運営局:再開初日のショップはあまり混雑していなかったんですか?


よしかさん:私がお買い物をしたのは午前中だったのでショップはかなり空いていましたが、夕方からは混み出してきて19時すぎには入店制限をしていて、なかに入るのに40分待ち。ですから、お土産はできるだけ早い時間に購入することをおすすめします。

ショップは早い時間帯であれば並ばず購入できる可能性大。早めの買い物が攻略の鍵!




問題になったマナー違反も是正? ディズニーこれからの “新様式”



よしかさん:パーク内では至るところで密対策がされていましたけど、やはり人が集中する時間帯にはそれなりに密ができますから、混雑時間を避けて自衛することが大事だと思います。


運営局:吉田さんの密回避策を具体的に教えてください。


よしかさん:「せっかくチケットが買えたのにもったいない」と思われるかもしれませんが、すべてにおいて時差を意識しています。


入園時間より遅く入って退園時間より早く出ること。パーク滞在時間は短くなりますが、いまの状況下では一人ひとりの心がけと少しのガマンが大事。先にお話したとおりショップも混雑しやすい夕方よりも午前中など早い時間帯がおすすめです。


運営局:ディズニーに限らず、一人ひとりの心がけが本当に大事ですね。


よしかさん:それから、家に帰るまでルールを守る意識を持ち続けることです。


入園時にはソーシャルディスタンスなどを守っていても、パーク内に入って気分が高まるにつれて、だんだんルールを忘れがちになってしまう方もいらっしゃると思います。一人ひとりがルールを守ることがディズニーを守ることになるので、そういう意識を高く持っていたいですよね。

入る時・出る時も常に手指が消毒できるようになっていたり、入口・出口も一方通行に規制されていたり、立ち位置が指定されていたり、レストランも鉄壁の感染症対策



徹底した感染防止策のため、パーク内の至るところに変化がありましたが、私が「これも決定的に変わってきた」と感じたのは、購入しない商品を手に取る人が減ってきたことです。


一時期、購入していないグッズを身につけて写真をSNSにアップする人たちが話題になっていましたが、ショップ内ではそのような行動をしている方はほとんど見かけませんでした。


運営局:なるほど。


よしかさん:今回のことをきっかけに、マナーに関する意識が変わってくるのではないかなと感じました。


これまでは、SNS用の撮影のためだけに買わない商品を身につけたり、床に寝そべったり、座るところではないオブジェに腰掛けたり…といったマナー違反が多く見受けられても、「ゲストが楽しむところだから…」とキャストはなかなか注意できなかったと思うんです。


でも今後は、ウイルス拡散の危険性がある行為として注意喚起しやすい。ですから、これから先も衛生管理の徹底が定着することで、ゲストの意識も変わってマナー違反が是正されていくような気がします。というか、そうあってほしいです。




人生に占めるディズニーの大きさを知った忘れられない日



運営局:久しぶりに行かれたディズニーで最も感動したことを教えてください。


よしかさん:再開日は朝5時ごろにホテルを出て東京ディズニーランドへ行きました。とにかく4カ月ぶりのパークを前に相当緊張していたので、検温を受けたときも「もしここで体温が上がっていたりして入園できなかったらどうしよう…」とか、不安のほうが強かったです。主人や一緒に行った子どもたちも全く同じことを話していました。


すると開園2分前に突然、株式会社オリエンタルランドの加賀見会長がサプライズでゲストに向けたご挨拶を放送してくれたんです。もうその瞬間、涙腺が崩壊してしまって、ゲートをくぐる前から涙が止まりませんでした。


何が一番って、大好きな家族や友人と一緒に元気で再開の日を迎えられたことが心の底からうれしかったです。それと同時に、自分の人生に占めるディズニーの存在の大きさを再認識した瞬間でもありました。


ちなみに数日前からテレビで密着取材されていたので、大泣きしている自分の姿をテレビで見たとき「昔見た、ディズニー再開に感動して泣いている人だ」と、人ごとみたいに思っちゃいました。まさか自分がその当事者になるとは思ってなかったです(笑)。


その2日後に、東京ディズニーシーにも行ったのですが、キャストの皆さまから「お帰りなさい!」とお声がけいただいたときも、ものすごく感動しました。

再開から3日後、東京ディズニーシーにも足を運んだ吉田さんご夫妻




ディズニーの魔法にかかったまま、死ぬまでブログを続けたい



運営局:そこまでディズニー愛が深くなったきっかけは何だったのでしょうか?


よしかさん:わかりません(笑)。生まれたときから絵本や映画にふれていて、もの心ついたときにはすっかり生活の一部になっていて…。ディズニーにしかない夢と魔法の世界が刷り込まれたんでしょうね。


初めてパークに行ったのは海外で、たしか2-3才だったと思います。それまで二次元で見ていたディズニーの世界を目の当たりにしたときは、本当に衝撃的でした。絵本や映画のままのシンデレラやミッキーやプーさんが目の前にいるわけですから。そこで魔法にかかったまま、解けずにいまに至り、家族も含めて現在に至っている感じです。

客船ディズニークルーズラインも含め、家族全員で世界中のディズニーパークを訪れている吉田さんファミリー



子どものころの魔法がずっと解けないということは、夢を壊さないディズニーの再現力のすごさと徹底した世界観の賜物だと思います。しかもパークをつくって終わりではなく、次々と作品を具現化していくディズニーは本当にすごい。私も一生魔法にかかったままですね(笑)。


運営局:ブログを起点にディズニー関連のお仕事の幅が広がっていますが、今後の夢や目標を教えてください。


よしかさん:「吉田さんちのディズニー日記」は、今年の7月7日で12周年を迎えました。ブログを続けて13年目に入りますが、書きはじめたころに目指したのは、「日本で一番ディズニー好きの長寿ブログになるまでやめないこと」でした。ランキングとかフォロワー数とか、そういう意味での“一番”ではなく、読んでくれている皆さまのことを一番に考えてディズニーのことが書いてあるブログにすること、という意味で。


本の出版やテレビ・ラジオなどに出演させていただいたりもしていますが、それはずっと同じ目標でブログを続けてきた結果でしかありません。そして、最初の目標はいまでも変わりなく、これからも変わらないと思います。


だから、私にもしものことがあってブログが続けられなくなるようなことがないよう、健康に気をつけて日々すごしているんですよ。きっと死ぬ間際までブログを書き続けていると思います(笑)。



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日本中のディズニーファンが待ちわびたパークの再開。テレビではなかなか伝わらない現場のリアルな状況やコアファンのようすを語ってくれた吉田よしかさんのお話からは、これからのディズニー流の新様式や楽しみ方を学べました。


「日本で一番ディズニー好きの長寿ブログになるまでやめないこと」を目標に、深いディズニー愛でつづられる吉田さんのブログは、これからもディズニーを楽しみたい多くの人々にとってますます頼れる存在になりそうです!